事故の状況
歴史的な降雪で雨樋が破損
I寺院から事故報告を受けた数日前、京都府内では、例年に無い大雪が降りました。
その数日後、庫裏の屋根に積もった雪が解けだし、雪の固まりが樋に滑り落ち、樋が重みに耐えられず全体的に歪みました。
本堂と庫裏の併用住宅のお寺で、雪災による損害でご請求いただきました。
補償内容
保険種類 | 火災保険 |
---|---|
保険の対象 | 庫裡 |
補償内容 | 雪災(20万円フランチャイズ払い) |
建物の損害 | 樋(とい)・金具 |
事故の内容
お寺の庫裡や本堂で使用されている樋(とい)の部材は、チタン製や銅板、ステンレス製、アルミ製ですが、住宅用で主に使用される塩化ビニール製やガルバリウム鋼板製と違い部材が高価になります。
今回は、銅板の樋が全体的に歪んだので、本堂と庫裏の樋の取り換えが必要でした。
ご請求額も20万円を超える請求でしたので、保険会社からご請求通りのお支払いと臨時費用が追加されて、お寺へお支払いをさせていただきました。
寺院アドバイザーからのコメント
参拝者や周辺住民が本堂の落雪によって境内でケガをしたら…賠償責任保険を検討してみませんか?
参考にしたい防災情報
軒下や水際での除雪作業は危険です。建物倒壊事例では、カーポートが雪の重みで傾き、建物に人が挟まれて死亡する事故も起きています。慣れない屋根の雪下ろしなどはせず、経験者でも必ず2人以上で行い転落や落雪に備えて作業しましょう。
雪が多く降る地域では、積雪により雨樋が破損する可能性が高くなります。
また、境内に木が多くあると、雨樋に落ち葉が溜まって破損する可能性もあります。
本堂に雨樋がある場合、参拝者や檀家さまに雨があたらないように設置しているのに、雨水が想定できないところから落ちるかもしれません。
積雪や暴雨風の後は、雨樋や瓦も、業者さんに確認していただくことも必要ですね。
保険に限らず、多数寺院の実例や経験から様々なアドバイスがあります…
お気軽にご相談ください。