お寺の火災保険

お寺のイメージT

寺院保険アドバイザーの佐藤です。今回は、「お寺の」火災保険についてご説明させていただきます。

お寺の火災保険って何?

火災保険は、「火災」で本堂や庫裡・家財・仏具などが火事で燃えた場合に、火災保険で補償しますが、補償される事故は火災だけではありません。

火災と密接な関係をもつ「破裂・爆発」や、台風などの「自然災害」、「盗難」などによる損害も幅広く補償されるようになっています。

上記のように、火災保険は、火災、落雷、破裂、爆発、風災、ひょう災、雪災を基本補償とする保険ですが、それらの補償に加え、水災による損害や、盗難、建物外部からの物体の衝突、水漏れなどによる損害などを補償する保険です。また、これらの損害に伴い発生する諸費用についても補償されます。

最近の火災保険は、ご住職が補償を自由に選択できる火災保険もあります。例えば、台風や暴風雨、ゲリラ豪雨などによる洪水・高潮・土砂崩れなどの「水災」で、床上浸水のリスクが、国土交通省が公開しているハザードマップ低い場合は、「水災」を補償外にすることも検討できます。

お寺の火災保険は、“何を” 補償してくれるの?

お寺の火災保険では、本堂や庫裡、鐘楼、多宝塔、祖師堂などの「建物」や庫裏に収容されている「家財」、本堂や書院などに収容されている「仏具」、お守りやハガキなどの「商品」などが火災保険の対象となります。

「建物」は、本堂・庫裡のみ火災保険に加入されているケースも多く見受けられます。本堂や庫裡など「建物」だけに火災保険を加入した場合、万が一、火事になり「家財」や「仏具」に損害を受けても、火事で損害を生じた「建物」しか補償を受けることができません。

お寺の火災保険は、“どんな” 補償をしてくれるの?

最初に、火災保険には一般的にどのような補償があるか確認してみましょう。そして、火災保険の補償範囲を理解されたら、お寺に必要な補償はどの補償なのかを検討していきましょう。

1.基本補償~ 火災、落雷、破裂、爆発
火災 失火やもらい火(類焼)、放火や落雷による火災の損害を補償します。
落雷 落雷による衝撃損害、電気機器などへの波及損害を補償します。
破裂・爆発 ガス漏れなどによる破裂・爆発の損害、被爆損害を補償します。
風災・ひょう災・雪災 台風、旋風、暴風雨などの風災損害、ひょう災損害、豪雪、雪崩などの雪災損害を補償します。洪水、高潮、融雪洪水による損害は、保険金が支払われません。
2.水災
台風、暴風雨、豪雨などによる洪水、融雪洪水、高潮、土砂崩れなどの水災を補償します。地震による津波は、保険金が支払われません。また、建物が床上浸水または地盤面より45センチを超える浸水を被る条件などもあるので、注意が必要です。※浸水条件が無しで、実損払いの補償を取り扱う保険会社もあります。
3.物体の落下、飛来、衝突、倒壊
建物外部からの物体の落下、飛来、衝突または倒壊による損害。または、建物内部での車両もしくはその積載物の衝突もしくは接触による損害を補償します。
4.水濡れ
給排水設備または被保険者以外の方が占有する戸室で生じた事故に伴う漏水、放水または溢水による水濡れ。給排水設備自体に生じた損害に対しては、保険金をお支払いできません。
5.騒擾(そうじょう)および集団行動または労働争議
数世帯以上の平穏が害されるようなデモや学生運動などの集団行動、労働争議に伴う暴力行為、破壊行為による損害を補償します
6.盗難
盗難(強盗、窃盗またはこれらの未遂)によって建物または家財について生じた窃取、損傷、汚損を補償します。
7.破損・汚損
本堂を掃除中に掃除機を襖(ふすま)にぶつけて破損した場合など、不測かつ突発的な事故により、保険の対象に生じた損害に対して補償します。

どのように本堂や庫裡などの保険金額を決めるの?

火災保険は、本堂や庫裡などの「建物」、庫裡に収容されている「家財」、本堂や書院に収容されている「仏具」や「設備・什器」、または、塔婆や供花、数珠、はがきなど「商品」に分けて保険金額を設定します。

お寺の火災保険の契約にあたっては、建物や家財などの保険の対象を正しく評価し、その評価に基づいて適切な保険金額を設定することが重要です。

評価額と同額の保険金額を設定することが重要
一部保険 保険金額が評価額よりも低い場合。事故発生時に十分な保険金が支払われないことがあります。
超過保険 保険金額が評価額を超える場合。超過部分に対しては保険金が支払われません。

保険金額が評価額よりも低い場合(一部保険)には、事故発生時に十分な保険金が支払われないことがあります。一方、保険金額が評価額を超える場合(超過保険)には、超過部分に対しては保険金が支払われません。

保険契約の締結にあたっては、正しい評価をし、評価額と同額の保険金額を設定することが重要です。

そして、建物の保険金額を設定するうえで重要なのは、建物の価値がいくらあるのか評価する必要があります。その評価基準には、「新価」と「時価」の2つの基準があります。

時価契約では再建費用が不足することも
新価 同等のものを新たに建築あるいは購入するために必要な金額
時価 新価から経過年数に応じた減価や使用による損耗を差し引いた金額

火災保険で最重要なのは、本堂や庫裡などの建物の評価額です。

お寺の建物は、最近では鉄筋コンクリート造りの建物も見られますが、歴史ある古い建物が圧倒的に多く存在します。

新築の一般住宅なら購入金額を建物の評価額として設定できます。また、中古物件についても平米数や木造や鉄骨などの構造によって、簡易評価をすることが可能です。しかし、お寺の場合は、平米数や構造が同じでも、屋根の形状、軒回り、柱の組み方で建物の評価が全く違います。

重要な評価額を一般の代理店の方々は、一般住宅で簡易評価する方法で評価されているのではないでしょうか。もし可能であれば評価方法を確認してはいかがでしょうか。

弊社では、専門的な知識をもつ寺院の鑑定人が評価するので、支払い時に保険会社や代理店ともめることはありません。

お寺の火災保険の鑑定書

弊社では、鑑定を依頼されたお寺に、下記の鑑定書を作成しております。鑑定することにより、現在ご加入の火災保険の保険金額と鑑定評価を比較されると、火災保険を見直しされるのにより役立つのではないでしょうか。また、増築や改築をされているケースも多々あります。本来であれば増築した部分の評価が上がるので、保険金額の変更が必要でありますが、そのままにされていることが多いです。

鑑定書の見本

鑑定書の見本

弊社では、お寺の火災保険の鑑定を無料で実施しております。
メールまたは、FAX(075-320-2849)にてお問合せ下さい。

火災保険や寺院鑑定に関して無料でアドバイスさせていただきます。

お寺の火災保険の保険料の例

お寺の建築物は木造建築が多いです。最近では鉄骨や鉄筋コンクリート造りの建物も増えてきています。木造造りと鉄筋コンクリート造りを比較すると、火災で燃えるリスクが高いのは木造造りとなるので、保険料は、木造造りの保険料は高くなります。

契約内容
保険対象 庫裡
補償内容 基本補償(火災・落雷・破裂・爆発) + 風災・ひょう災・雪災の実損払い
保険金額 1億円
払込方法 一時払い
保険期間と保険料
保険期間 1年 5年 10年
保険料 64,000円 277,000円
単年度より-43,000円
528,000円
単年度より-112,000円
ご相談は無料ですのでこちらまでお気軽にお問合せください。

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