ご相談内容
E寺院は、ご住職と奥様(寺庭婦人・坊守)、そして二人の息子さんの4人家族で運営されている寺院です。ご住職は現在41歳で、長男(8歳)が将来の後継者として予定されています。
ご住職は、将来的に代表役員を退いた後の老後の生活について、不安を感じておられました。すでに個人契約として、ご家族を守るための定期付き終身保険には加入されていましたが、後継者へ寺院運営を引き継いだ後の老後資金について、より具体的な備えを検討したいとのご相談をいただきました。
お話を進める中で、宗教法人においても退職金制度を設けることが可能であることをお伝えしたところ、大変関心を持たれました。そこで、生命保険を活用した退職金準備の方法についてご提案させていただき、その仕組みやメリットをご理解いただいたうえで、保険への加入を決断されました。
この事例は、将来を見据えた計画的な準備が、住職ご自身の安心だけでなく、円滑な寺院運営や次世代への円満な承継につながることを示す一例といえるでしょう。
提案
生命保険は、加入したその日から大きな保障を確保できる点が大きな特長です。万が一、ご住職が不慮の事故や病気により亡くなられた場合でも、生命保険を活用することで、「死亡退職金」としてご遺族が保険金を受け取ることが可能となります。これにより、残されたご家族の生活資金や将来への備えを確保することができます。
また、ご住職が代表役員を退任される際には、「勇退退職金」として退職金を受け取ることができます。この退職金には退職所得控除が適用されるため、給与や一時所得と比べて税制上の優遇を受けることができ、税負担を大きく軽減することが可能です。生命保険は、この退職金制度を計画的に準備する手段として有効に活用できます。
今回のケースでは、ご住職が65歳から70歳の間にお子様へ代表役員を引き継がれるご意向であることを踏まえ、非課税となる退職金額を基準に試算を行いました。そのうえで、寺院の経済状況や長期的な資金計画を考慮し、無理のない範囲で適切な保険金額を設定しました。
生命保険を活用した退職金準備は、ご住職ご自身の老後の安心だけでなく、円滑な世代交代と安定した寺院運営を支える有効な方法といえるでしょう。
ご契約内容
| 個人の契約 | |
|---|---|
| 契約者:E寺院 / 被保険者:代表役員 | |
| 保険の種類 | 終身保険 |
| 保険金額 | 2000万円 |
| 保険期間 | 終身 |
| 払込期間 | 65歳 |
今回のご住職のケースでは、退職金に「退職所得控除」を適用した結果、1,500万円までの退職金については税金が発生しないことが分かりました。なお、1,500万円を超える部分(500万円分)については課税対象となりますが、退職金には通常の所得よりも税制上の優遇措置が設けられているため、実際の税負担は大きく軽減されます。
この退職所得控除の仕組みについて具体的にご説明したところ、ご住職にも大変ご理解・ご納得いただくことができました。さらに、ご住職の現在の給与水準やご家族(寺族)の預貯金状況、すでに加入されている社会保険の内容などを総合的に確認し、将来受け取りたい退職金額と、生命保険で準備する金額とのバランスを慎重に検討しました。
その結果、無理のない資金計画のもと、目標とする退職金額と設定金額が一致し、ご住職にも安心していただいたうえで、最終的にご契約へと至りました。本事例は、税制を正しく理解し、計画的に準備を行うことが、安心につながる好例といえるでしょう。






多くのご住職は、老後の年金として国民年金に加入されているケースが一般的と考えられます。しかし、個人で十分な預貯金を確保できていない場合、国民年金だけでは老後の生活資金として十分とはいえない可能性もあります。
そのため、将来の生活に備える手段の一つとして、退職金を計画的に準備しておくことが重要です。生命保険を活用することで、毎月または毎年一定額を積み立てながら、老後に向けた資金準備を行うことが可能になります。
生命保険による退職金準備は、万が一の場合の保障を確保しながら、将来に向けた備えを同時に行える点が特長です。老後の生活を見据え、ご自身の状況に合った形で、生命保険を活用した退職金準備を検討することは、有効な選択肢といえるでしょう。